- FURIAの2025年:奇跡の復活から一転
- 「クラス」と「フォーム」とは何か
- 2026年のFURIAに何が起きているのか
- 勝率を落とす「数%」の誤差とは
- FURIAのシステムとロール構造を分解
- Vitalityとの決定的な差:スーパースター不在問題
- FURIAがトロフィー戦線に戻るために必要なこと
- CS2スキン市場とFURIA人気:ファンが楽しめる要素
- まとめ:FURIAの未来は本当に閉ざされたのか
FURIAの2025年:奇跡の復活から一転
2025年後半のFURIAは、多くのCS2ファンにとって「復活の物語」そのものでした。ベテランIGLであるGabriel "FalleN" Toledoは、そろそろ第一線を退くのではないかとさえ言われていましたが、そこに東欧から合流したDanil "molodoy" GolubenkoとMareks "YEKINDAR" Gaļinskisがチームを一変させます。
新体制のFURIAは、後半だけで4つの国際大会トロフィーを獲得し、シーンのトップに返り咲きました。戦術面ではVitality型の構造化されたシステムを取り入れ、セットプレーや役割分担が明確に。勢いに乗ったFURIAは、年末のStarLadder Budapest Majorでは優勝候補筆頭とまで言われる存在になります。
しかし、NAVIに敗れてベスト8で終わったあの大会から、まだ1か月ほどしか経っていないにもかかわらず、2026年のFURIAは別チームかと思うほどパフォーマンスが落ち込んでいます。プレーオフには進出できるものの、「トロフィーを獲れるチーム」というよりは「上位に残るチーム」に留まりつつあるのが現状です。
「クラス」と「フォーム」とは何か
eスポーツ、特にCS2シーンでよく語られるのが、「フォーム(調子)は一時的、クラス(実力・格)は永遠」という考え方です。これは単にエイムの良し悪しだけでなく、長期間にわたる安定性、メンタル、システム理解度、ビッグマッチ耐性などを含んだ総合的な評価を指します。
例えば2025年のVitalityは、前半に7大会連続優勝という前代未聞のランを達成しました。全員が絶好調という"フォーム"のピークにあり、ZywOo、flameZ、meziiらがほぼ毎シリーズで主役級の活躍をしていました。
しかし後半になると、flameZのスタッツがやや落ち、チーム全体の"フォーム"も低下。その結果、トップ4には安定して食い込むものの、優勝はわずか2大会に減少します。それでも大きく崩れないのは、チームとしてのクラス(基礎力)が高いからです。
MOUZもこれに近い存在です。2025年に16大会中12大会でベスト4という安定感を見せながらも、全員が同時に高いフォームを発揮できず、トロフィーは1つだけ。この「クラスは高いが、フォームのピークが足りない」パターンが、今のFURIAとも重なってきています。
2026年のFURIAに何が起きているのか
2026年に入ってからのFURIAは、BLAST Bountyでの準決勝進出、IEM Krakowでのプレーオフ進出と、一見そこまで悪くない戦績に見えます。しかし、試合内容を細かく見ていくとチャンピオン候補と呼ぶには足りない部分が多く浮き彫りになります。
BLAST BountyではFUTやHEROICに勝利したものの、どちらも危うい展開が目立ちました。パワーを見せつけたというより、ギリギリで逃げ切ったという印象に近い試合が多く、最終的にはPARIVISIONに完敗。同様に、IEM KrakowでもFUTとの初戦で完全に乗り遅れ、The MongolZ戦でも、選手移籍で揺れる相手に対して決定的な差を見せられませんでした。
では、2025年後半にトロフィーを量産したFURIAと、2026年のFURIAは何が変わったのでしょうか。表面的な戦術よりも、細かな数字と試合の局面を紐解くと、その答えが見えてきます。
勝率を落とす「数%」の誤差とは
トップレベルのCS2では、「あと一歩」の差がトロフィーとベスト4を分けます。その差は、スタッツ表の端にある数%の違いとして表れることが多いです。FURIAの場合、この「数%」が2025年と2026年で確実に悪化しています。
主力選手のレーティング低下
2025年の優勝ラッシュ時、FURIAの主力選手は非常に高いレーティングを維持していました。
- KSCERATO:1.23
- YEKINDAR:1.13
- yuurih:1.07
ところが、2026年のここまでの数字を見ると、明確な落ち込みが見られます。
- KSCERATO:1.11
- YEKINDAR:1.07
- yuurih:0.97
特に深刻なのが、Tサイドでのパフォーマンス低下です。攻めラウンドはIGLのコールやセットアップに加え、エントリーとトレードの精度が問われます。FURIAは2025年にTサイドのラウンド勝率52.3%を記録していましたが、2026年は44%まで落ち込んでいます。この8%の差は、シリーズ単位で見ればマップ1枚分に相当するほど大きな影響を持ちます。
ピストルラウンドとコンバージョン問題
さらに深刻なのがピストルラウンド周りです。ピストルラウンドは試合の流れを決定づける重要なラウンドであり、ここを落とすと序盤から大きくビハインドを背負うことになります。
FURIAの2026年ここまでのピストルラウンドデータを整理すると:
- CTピストル勝率:36.8%(Vitalityの22.2%よりはマシだが、Spiritの70%、Falconsの56.6%と比べると明確に低い)
- Tピストル勝率:57.7%(11勝8敗と数字だけ見れば悪くない)
問題は、Tピストルを勝った後の2ndラウンドのコンバージョン率です。FURIAはTピストルに勝っても、続くラウンドを確実にものにできておらず、コンバージョン率は63.6%に留まっています。
これに対し、BLAST BountyでFURIAを下したPARIVISIONは、Tピストル11勝から100%の確率で2-0のスコアに繋げています。同じピストル11勝でも、その後の1ラウンドのミスがトーナメントの行方を分けているわけです。
さらに、ピストルだけでなく:
- オープニングキル(ファーストキル)の取得率
- 1vXクラッチの成功率
- グレネードやフラッシュの精度
といった細かな指標でも、FURIAは2025年後半と比べて数%ずつ悪化していると見られます。こうした「見落とされがちなパーセンテージ」が積み重なると、マップを取り切れず、BO3やBO5の中で徐々に不利な展開を強いられることになります。
FURIAのシステムとロール構造を分解
FURIAのシステム自体は、今でもトップレベルの完成度と言って良いでしょう。彼らはVitality型のシステムをベースに、役割を明確に分担することで安定感を高めています。
FURIAにおける主要ロール
- YEKINDAR:アグレッシブなオープナー(エントリー)。スペースを作り、相手の守りを強引に崩す役割。
- KSCERATO:終盤戦のクローザー。人数有利・不利問わず、ラウンドを落ち着いて締める役割。
- molodoy:高いインパクトを持つAWPer。ラウンドの流れを変える一撃を担う。
- yuurih:中間ロールとスペース補完。エントリー後のトレードや、ミッドラウンドの柔軟な対応を担当。
- FalleN:IGL兼セカンドAWP。試合全体のゲームプランとテンポ管理を担う。
この構造自体は理にかなっていますし、2025年にはこれで結果も出ていました。問題は、システムの上で動く駒の精度が落ちていることです。役割は正しい、動きも大きくは崩れていない。しかし、撃ち合いの最後の一発、フラッシュのタイミング0.5秒、クロスヘアの置き方の数ドットといった細部が、相手トップチームと比べて負け始めているのが現状です。
システムが強いチームは、最低限「上位には残り続けられる」という強みがあります。FURIAもまさにそのタイプで、内容が悪くてもプレーオフやベスト4には届くでしょう。しかし、トロフィーを狙うには、+αの爆発力がどうしても必要になります。
Vitalityとの決定的な差:スーパースター不在問題
今のCS2シーンで、最も完成度の高いチームとして語られることが多いのがVitalityです。彼らとの比較は、FURIAの立ち位置を理解するうえで非常に分かりやすい指標になります。
VitalityとFURIAの決定的な違い
Vitalityは、ほぼ全てのロールに「世界トップクラスの選手」を配置しています。
- ZywOo:言うまでもない世界最高峰のAWPer兼スター
- flameZ:ピーク時には試合を一人で壊すエントリー火力
- mezii:極めて安定した多機能ライフラー
一方のFURIAはどうでしょうか。
- molodoy:確かにインパクトの高いAWPerです。しかし、ZywOoが持つような「常に試合を支配する継続性」と比べると、波が大きい印象は否めません。
- YEKINDAR:ラウンドを一瞬で動かすポテンシャルを持つものの、2026年は爆発試合の頻度が明らかに減少しています。flameZのベストフォームと比べると、安定感・成功率で見劣りします。
- yuurih:かつてはFURIAの中核とも言える存在でしたが、現状スタッツは1.0を割り込み、安定した「要」というよりは不安定なピースになりつつあります。
つまり、FURIAは「全員がそれなりに強い」チームではあるものの、VitalityやSpiritのように「この選手がいるから勝てる」と言い切れる絶対的存在がいない状態です。2025年の好調時はチーム全体のフォームが高く、この「スーパースター不在」をチーム力でカバーできていました。しかし、フォームが平均的になった2026年、その差が一気に表面化していると言えます。
FURIAがトロフィー戦線に戻るために必要なこと
では、FURIAが再びトロフィーを狙う立場に戻るためには、どのような改善が必要なのでしょうか。システムそのものを壊す必要はなく、むしろ細部のアップグレードが鍵になります。
1. Tサイドの再構築とエントリー成功率の向上
2025年から2026年にかけて最も顕著に落ち込んだ指標の1つが、Tサイドのラウンド勝率です。ここを立て直すためには:
- YEKINDARのポジショニングとリスク管理の再調整:無理にスペースを取りに行くのではなく、チームのトレード前提の動きに戻す。
- yuurihの役割見直し:負担の大きいルートを減らし、得意なエリア・形に集中させることでスタッツと自信を回復させる。
- シンプルなラッシュと遅攻のバランス:相手に読み切られないよう、ラウンドのテンポを意図的に揺らす。
2. ピストル+2ndラウンドのセットプレー強化
ピストルラウンド自体の勝率も課題ですが、それ以上に重要なのが「勝った後を絶対に落とさない」ための準備です。
- ピストル→2ndラウンドの固定化されたストラテジーを複数パターン用意する。
- 相手のフォースバイ傾向に応じて、事前にアンチストラットを組む。
- IGLのコールに頼りすぎず、選手側からのミッドラウンドコールも意識的に増やす。
3. チーム内スーパースター候補の明確化
Vitalityのように、全ロールに絶対的スターを並べるのは現実的ではありません。しかし、「このチームは誰を中心に勝つのか」という軸は明確であるべきです。
- molodoyを完全なメインウィンコンとして設計し、リソース(AWP購入・ポジション・カバー)を集中させる。
- KSCERATOを終盤専用に割り切り、彼の1v2・1v3クラッチを最大化するような構成に寄せる。
- YEKINDARの役割を"常にハードエントリー"から、マップに応じた変則的エントリーへと調整し、スタッツ悪化を抑える。
FURIAは、システムの強さから「トップ4常連チーム」というポジションは維持できるでしょう。しかし、トロフィーを現実的に狙うためには、こうした小さな改善を積み重ね、誰か1人がもう一段階上のレベルに到達することが求められます。
CS2スキン市場とFURIA人気:ファンが楽しめる要素
競技シーンの話から少し視点を変えると、FURIAのような人気チームは、ゲーム内のCS2スキン経済とも密接に結びついています。選手が使うスキンやチームステッカーは、ファンにとって応援の象徴であり、同時にコレクションや投資対象にもなります。
FURIAファンが注目したいスキン要素
FURIAやブラジルシーンが好きなプレイヤーは、以下のようなポイントでスキンを選ぶことが多いです。
- FURIAステッカーの貼られたライフル・AWP
- molodoyやYEKINDARが試合で使用するメジャーアップでの人気スキン
- ブラジルカラー(グリーン+イエロー)やアグレッシブなデザインのスキン
スキンはあくまで見た目の要素ですが、モチベーションやプレーへの没入感を高めてくれるのも事実です。FURIAの試合を観ながら、同じ銃・同じスキンを装備してプレイするだけでも、CS2をより深く楽しむことができます。
安全にCS2スキンを売買・交換したい人向けの選択肢
スキンを集めたり、他の武器やデザインに乗り換えたいときは、信頼できるマーケットプレイスを使うのが重要です。コミュニティマーケットやトレードは楽しい反面、相場の把握や詐欺対策が大変という側面もあります。
そういったときに便利なのが、外部マーケットを利用する方法です。たとえば:
- 自分の持っているスキンを売却して別のスキンを購入する
- 大会で流行したスキンをチェックして、手軽に買い替える
- 安くなっているタイミングでまとめ買いをする
といった動きをしやすくなります。CS2をやり込みつつ、スキン経済も楽しみたい人は、cs2 skinsのマーケット情報や価格をチェックしておくと良いでしょう。
また、CS2以前からのプレイヤーで、古いスキン資産を活かしたい人は、csgo skinsとしてのコレクションを見直し、価値が高まったものを売却してCS2向けの新しいスキンに入れ替える、という楽しみ方もあります。
FURIAのようなチームがどの大会でどのスキンを使うのかを追いかけていくだけでも、CS2の観戦体験やプレイ体験は間違いなく豊かになります。競技シーンとスキン経済は、一見別物に見えて、実は「CS2という同じ世界観の両輪」なのです。
まとめ:FURIAの未来は本当に閉ざされたのか
現時点で言えるのは、FURIAの「トロフィーを量産できる黄金期」は一旦途切れている、ということです。主力選手のレーティング低下、Tサイド勝率の悪化、ピストルラウンドとコンバージョンの問題、そしてVitalityクラスのスーパースター不在。これらの要素が重なり、2026年のFURIAは「優勝候補」ではなく「上位候補」に落ち着きつつあります。
しかし同時に、彼らのシステム自体は依然として強力であり、プレーオフ常連であり続けるだけの底力があります。必要なのは:
- 細かなパーセンテージ(ピストル、クラッチ、オープニングキル)を取り戻すこと
- 誰か1人がスーパースター級のフォームを再び手にすること
- 役割とリソース配分を微調整し、2025年の再現ではなく2026年版FURIAを作り上げること
トロフィーを掲げるチャンスが「完全に消えた」と断言するのはまだ早いでしょう。ただし、今のままでは、VitalityやSpiritのような本当の意味での優勝候補に追いつくのは難しいのも事実です。
ファンとしては、FURIAの試合を追いかけながら、CS2内ではお気に入りのスキンやFURIAステッカーを集めて、自分なりの楽しみ方を広げていくのが良いでしょう。競技シーンの浮き沈みと、自分のインベントリの変化をリンクさせながらCS2を楽しめば、FURIAの復活の瞬間も、きっと今まで以上に熱く感じられるはずです。
FURIAが再びトロフィーを掲げる日が来るのか――その答えは、これから数大会の内容と、彼らがどれだけ「数%の差」を埋められるかにかかっています。


















